週末開拓民奮戦記

ハンドカット&セルフビルドのログハウス(94)

大きな画像とリンクしています。
2007年11月(2)
朝晩の気温がマイナスを記録するようになった。
今年はいつまでも暖かかったせいか、下がりだしたといってもまだ−3〜4℃だが、それでも寒さは一気に来たので少々堪えている。
野迫川は積雪量としては大したことはないのだが(この十年間で一番よく降った年で40〜50cmぐらいだった。)、凍てがかなりきつい地域。
今年は−15℃をどれほど記録するだろうか...。
早朝からチェーンソウわーく。火の色がいいね。 23日から三連休をとった。
解体したテラスから出た山ほどの廃材を燃やしながら、kiiさんは壁板を作る準備を始めた。
勿論今回使用する板材も自家調達である。
左画像はチェーンソウで丸太を二面カットしているところ、カットした丸太をチェーンソウでブラッシングしているのが右の画像。
もう見慣れた光景だが、「気をつけてね!!」と一応注意を喚起している。
日が昇り火は熱い。一枚脱ぎ二枚脱ぎ...。
丸太を加工しながら廃材を燃やし、kiiさんは走り回って大忙しの三日間だった。
私は裏山に入り、斜面でススキや笹薮と格闘。
まだ半分ほどしか片付いていないが、手を掛けたほどには見目もよくなるのだから、頑張らなくっちゃ...。
斜面にしがみつくようにして這いつくばっている様は、まるで季節はずれの蝉のような心境。と言ったら「そんないいもんには見えないなぁ。」とすぐさま厭言が返ってきた。
鹿やイノシシ、カモシカが急な斜面を走り回っているものだから、至る所が崩れて悲惨な有様になっている。
ジリジリ滑り落ちながら、「四本足には勝てないよね。」。急斜面でも平気の平左の彼らに感服する。おっと、感心している場合ではないのだった。
裏山も早く手を入れなくては大変なことになるなぁ...。
日の暮れに追われるように外作業の切り上げ時間が早まっているので、寒いのを辛抱して午前8時には作業に取り掛かっている。いかに前夜呑み過ぎたとしても、である。なんと真面目な二人であることよ。
板に加工されるのを待つ チェーンソウ仕事が終わった丸太材。
このカット面にプレーナーを掛けて表面を滑らかにし、その後に先日作成したばかりの簡易製材機に掛けて板にする。
一連の工程は外部での作業を余儀なくされるので、雪が降るまでの必須案件だった。
板材に加工するまでの間、天候がもってくれるといいのだけれど...。
これさえ済めば、天井張りや壁板張りで冬場の作業を賄えそうである。
作業は内にも外にもてんこ盛り。
気が遠くなるほどたくさん待っているけれど、それが私たちの元気の元になっているのかも...。
まぁ、カラ元気も元気のうち。
コツコツ歩みを進めていけば、いつかは先も見えてくるだろう。
2007年11月(1)
山は冷え込みがきつくなり、いつの間にか休憩時間を陽だまりに求めている...。
ついこの前までは木陰を探しては移動していたのだから、我儘な話である。

11月3日は集落の弁財天さんのお祭りで、子ども神輿や餅蒔きがあった。
「御輿や餅蒔きはいつ頃からどんな謂れで始まったの?」
村の親しい友人に尋ねたら、区長さんが村史を貸してくださった。
分厚い村史を、今、読んでいるところ。この村に住むのに村のことを何も知らないでは、ね。
読みながら、自然豊かな村の持つ喜びと過疎の村の悲哀を感じている。
可愛らしいお神輿には気持ちも和やかになる。神輿の帰還を待ってお祓いがあり、その後に待望の餅蒔き。
可愛い子ども神輿 初体験だったので、いい画像を写したいと張り切ったのだが、カメラを構えている足元に餅などが飛んでくると、次第に平常心ではいられなくなる。両の手の平ほどの平餅に背中を直撃された途端に、もう我慢できなくなり、カメラそっちのけで拾い役に転身。
自身でも変わり身の早さに可笑しくなるが、この楽しさにはすっかり填まってしまった。
餅まき風景
天井板のミゾ掘り完了 ホームページの更新を抜かっていた間も、kiiさんの作業はストップしていたわけではなく、天井板の溝堀りが完了していた。
これで雪の日も雨の日も作業ができる。
凍てつく日の作業は可哀想だけれど、kiiさん、頑張ってね!!

立てかけられたたくさんの天井板は圧巻。
すべすべした美しい木肌に、何度も手を滑らせている。
天井が出来上がったら、ずいぶん家らしくなるだろうなぁ。
ログ造り間お世話になったけれど、朽ちて落ちそう。 ログ造りの際に動きやすいように仮足場として作ってあったテラスが、朽ちて危うくなっていた。
最初に誰が落っこちるのか...などと冗談も言っていられなくなり、やむを得ず応急処理をすることになる。
きちんと作り直すための所要時間が数ヶ月。
今はそれが惜しく、間に合わせでも仕方がない。

朽ち果てたテラスだが、それでもログを積み屋根を葺く間、充分にその役目を果たしてくれた。
あらま、ボロボロだね。 桁も板もボロボロ。
撤去作業も手間が掛かるものである。

解体で出た山ほどの廃材は焼却しなくてはならないが、これも簡単には片付きそうにない。
仕事はどんどん増えてくる...。
撤去作業も結構手間です。
テラスの床板を張る 解体後、新たにテラスを組み直している。(左)
手持ちの材を使っての作業だから、頭を悩ませることばかりらしいが、まぁこれも脳の活性化に貢献していると思いましょ。

出来上がったテラスに仕分けした板材を積み上げる。(右)
この板材はログの床板用。
とりあえず応急処置完了
この春にリビングキッチン内から撤去した小屋跡の、外壁を張るための板作りも急がれている。
この板作りは、雪が降るまでの絶対案件の一つだったから、時間に追われるkiiさんの内心はかなり複雑だったのだろうが、それでも三週に渡ったテラスの作業が完了してホッとしている様子。
仕上がりは、遠目には一見応急には見えないけれど、でも近くで見ると確かに応急らしい。
これで怪我をしなくても済むと、胸を撫で下ろす。だって一番乗りの粗忽者は、いつも大抵私と決まっているものね。

道具の名称は?? 雨が降った時間を利用して、頼んであった道具を作ってくれる。
ミズナの鍋が我が家の一番のお気に入りだけれど、その次に好きなのがちゃんこ鍋&摘み入れ鍋。どちらにも鰯のすり身や鶏の摘み入れをよく使う。
この道具自体は高価なものではないけれど、気に入った大きさのものになかなか出会えず、今まで買う気にはなれなかった。
いろいろ注文をつけるので「煩い人だね。妥協ということを知らないのだから...。」とぼやきながら出来上がったのがこれ。
ウン、使い勝手がよさそう。ところでこの道具、どんな名前があるのだろう。

2007年10〜11月
風邪を引いた後がなかなかすっきりせず、更新が遅れました。
といっても、次の作業に向けての材料作りや草引きなど、相変わらず地味な作業が続いているため、大したご報告もなかったのですが、でも、これをこなさなくては先に進めない...。
ミゾ掘り作業 自動カンナを通して綺麗になった天井材に、ヤトイザネのためのホゾ穴を作っている。一枚ごとに二面、それも長いので結構な作業量になる。
外部に持ち出してまた取り込んだらいいようなものだが、その手間が惜しくて、ブルーシートを掛けての作業。
これは申し訳程の効果しかなく、リビングキッチン内は木屑だらけ。
この木屑はマルチング用に使う。
ミゾ掘りをしているところ
横で見ていて思うのだが、どの作業も回数を重ねるごとに進化・上達しているような気がする。
創意工夫が感じられて、kiiさん自身もそれを楽しんでいるように見受けられる。
みんなでカンパイ!! 夜は村の友人たちが集まって宴会。
今夜はキノコがドッサリ入ったシシ鍋がメイン。勿論キノコもシシ肉も野川(のかわ)ブランド。実に美味しかった。
皆様、ご馳走様でした♪
井上さんと話が弾んでいる シシ肉
ところで、藁やモミを手に入れる方法がなく思案していたところ、妙子さんご夫婦のお世話でモミが手に入った。
たくさんの籾殻 それも、貰いに行って袋に詰め、自宅まで運び置いてくださる。
私たちはそれをただ引き取りに行くだけという、なんという横着なこと。
お世話をお掛けしました。
ミョウガ畑のマルチングに使わせていただくことにする。
来年また手に入るという保証はないから、藁などを手に入れる方法を考えなくてはと思う。


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