週末開拓民奮戦記

ハンドカット&セルフビルドのログハウス(102)

大きな画像とリンクしています。

2008年10月(2)
リビングキッチンの床板作りが始まっている。
この板は、いつも奈良の田中君が搬入してくれるコンテナを解体したもの。
今張ってある床板もこの板を利用している。
その上に断熱材を入れて仕上げの床になる予定だったが、74ミリ厚の床板なら断熱は必要ないのではないかと、建設関係の人からのアドバイスもあり、手間を省けるのは幸いと断熱材は不使用とした。

表面を滑らかにするために自動カンナを通す。
自動カンナに一度通した状態 一度自動カンナを通した状態が左画像。
3〜4度通すことによって右画像のように美しくなる。
今回はなんだかいつもと表面の滑らかさが違う。
疑問に思って尋ねたら、刃を替えたのだそうな...。
「裸足にささくれが当たると大変でしょ...」という訳。
三度通すとこのように綺麗になる
作業状況 リビングキッチン内で製材するので室内は木屑だらけだが、こんなときはつくづく作業場が欲しいと思う。
場所は充分あるのだが、作る時間が惜しい...。
全長3200mm巾280mm厚さ38mmの板を、狭い場所で何度も移動するのは結構大変。
中腰の作業が多いので、kiiさんは夕方にはおじいさん歩きになっている。
作業状況
削りあがった板 削りあがったリビングキッチンの床板。

この板に溝掘りをする。その準備が右画像。
床は天井張りの際と同じく、ヤトイザネにする。
溝掘り準備
溝掘りをしているところ この溝掘りの道具、意外と重いので吃驚。かなり腰にくる。
コバの二面にこの溝を掘る。
表面側の角には面取りカンナで面を取る。それが右の画像。
この可愛い面取りカンナが面白そうで使わせてもらったが、「keiさんはえぐり過ぎるからダメ!」と一度で断られてしまった。
表面になる側は角に面取りを施す
溝堀も完了 43枚の板に溝掘りが完了。86本もの作業、お疲れ様。
綺麗だね、と思わず触れている。
これだけ並ぶと結構、壮観...。
板の良し悪しがあるので使う場所によって仕分けている。(右画像)
この頃になると気持ちに余裕が出てきたのか、kiiさんも軽やかな表情になる。
使用場所によって板を仕分ける
サネ作りが次回の作業だが、これは半日ほどで済む予定。
いよいよ床の張り出しに掛かれる。一気に作業が進捗する気配でワクワクしている。

2008年10月(1)
ようやくスズメバチ騒動から少し解放され、kiiさんは家造りに専念している。
寒さが忍び寄ると同時に活動が弱まり、今までのように掛かりきりになる必要がなくなってきたのは嬉しいこと。
でも、相変わらずブルーベリーは被害を受けている。
減ったとはいえやはり飛来しているし、スズメバチトラップも数本はぶら下げている。
軒天井を張り上げ、ヒモを打っている リビングキッチン北側の軒天が張りあがった。
先端にヒモを打ちつけて完成。
ふっと見上げて気付いた。
軒天井のキリもきちんと仕上がっているんだ...。(右画像)
キリも美しく...。
「ヘェ〜ッ、こんなこともしなくちゃいけないの?」「こうしておかなきゃ、虫や湿気が入るでしょうが...」
家造りって、いろいろ細かい作業がどっさりあるものだね。
妻壁の軒天井も完了 次いで、妻壁の軒天井に取り掛かる。
これもスムーズに完了。
これで台風で吹き上げられないか、などという心配もなくなった。
寒暖の差が厳しい地域なので多少はやむを得ないが、雨による湿気はかなり防げることだろう。
壁板に化粧釘を打っている。 北側の壁板が仮止めのままだったのでこちらを先に仕上げることにする。
錆びないように化粧釘を打つのだが、それが途中で切れてしまっていたのだ。

これで北側が全部完了。後は塗装を残すのみ。一段階クリアが近い。
秋の空は高く澄み気持ちがいい。作業をしていても心が晴れやかになる。
渇水騒ぎもスズメバチ騒動もまるでなかったことのように、季節は少しずつ進んでいる。

2008年9月
暑くて雨が少ない夏は蜂が多いと聞くが、スズメバチが異常発生して大量に飛来し、ブルーベリーを食い荒らしてその被害たるや涙が出そうなほど。
対応に追われ続け、ログ造りのほうはあまり進んでいない。
スズメバチとラップを作る あまりのスズメバチの多さに悲鳴をあげ、スズメバチトラップを作る。
誘引液は清酒と砂糖と酢。初回捕獲が右画像で、253匹あった。
結局9月のひと月で捕獲したキイロスズメバチとオオスズメバチは。1000匹を超えた。
後半になるとオオスズメバチが多くなったのは不思議な現象だった。
一回目の捕獲量は253匹
スムーズにログ造りに戻れる、その予定だったkiiさんにとっては、このスズメバチ騒動は大きな誤算だったが、これも自然相手の話で、仕方がないこと。
妻壁の開口作り スズメバチ捕獲作業を済ませてから、気を取り直してログ造りに取り掛かるという一ヶ月だった。
作業は夏季休暇からの継続でLK屋根裏の妻壁窓作り。
小屋裏から見るとなかなかいい雰囲気で、夏の夜などは星を見ながら眠れそうである。
小屋裏から見たところ
そういえば、戴いてきた建具に入っていた厚手のガラス(高1800×巾630ミリ)を切断しようと切り込みを入れ、粉々になるなどの事件もあった。
建具作り バンッと大きな音がしたと思うと、見ている間に蜘蛛の巣のようにビリビリと音を立ててひびが入り、それが次第に粉々になっていく。
しかも、割れ角がすべて丸くなるという特殊なガラスだった様子。
そんな吃驚事件もあったが、LK屋根裏への変形ドアもなんとか上手く納まり、ホッと一息。
苦心作のこのドア、取っ手が結構素敵でしょ。
ロフトとLK屋根裏の境目のドアを入れる
9月後半はリビングキッチン北側の軒天井張りを始める。
足場の調整 何しろ一人作業だから、足場の調節、下地作りにもそこそこ時間が掛かる。
軒天井板を張り出すと成果が見えてくるので楽しい。
私は時々手を止めては監督と称して眺めている。
LK北側の軒天を張る
9月はここまでで作業が終わり。
進捗状況はお見せできるようなものではなく、それが辛いところ。
作業記録としてまとめた次第ですが、詳細はブログ
「野迫川で田舎暮らし」のカテゴリィ「ログ造り」の中でも報告しています。
よろしかったらご覧になってください。


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