週末開拓民奮戦記

ハンドカット&セルフビルドのログハウス(30)

2003年3月(1)

3月15〜16日
予報が当たって雨の週末だった。これで6週間連続、関西は週末の天気が落ちだったらしい。
次週も悪い予報がでているので、天井板を張る予定の私たちは恐々としている。

今回は雨にもめげず、シートを張るなどして作業を強行した。
4月初旬に、ゆうちゃん(二歳)が初めて野迫川入りをするのである。
ログの1Fは工具や本で足の踏み場もなく、せめてロフトの天井張りを完成させ、寝る場所ぐらいは整えて迎えた
いとkiiさんは張り切っている。

不足分の100枚の天井板を作る作業が急ピッチだった...。

板作りは
丸太をチェーンソウでタイコ挽きにする(3月10日の作業参照)手押し電気カンナで面を均す→
自動カンナで
表面を化粧仕上げ、厚み(巾部分)も調整(この化粧仕上げの面がサネ加工部分になる)
木挽き台で板挽き作業
(20mm厚)→自動カンナで片面を化粧仕上げ→ミゾ彫りカンナでホンザネ加工
という手順になる。
木挽き台で板挽き作業 ←木挽き台で板挽き作業
20mm厚の無垢の天井板は、結構な質感がある。

この作業は、大鋸屑(オガクズ)が鼻や目に入る。
マスクはともかく、防塵メガネはすぐに見えなくなる
のでつい外してしまう。
衣服もオガクズだらけ...。
オーバーズボンやヤッケの着装を要請するのだが
なかなか聞き入れてもらえない。
というか、すぐに忘れるらしい...。
庭に使えるとは言うものの、大量のオガクズには嬉
しさを通り越して悲鳴を上げる。
自動カンナで片面を化粧仕上げする。

←自動カンナで片面を化粧仕上げ
化粧仕上げの面が室内側から見える部分になる。
この作業は私の受け持ちである。




↓左・ミゾ彫りカンナでホンザネの加工
雨を避けて、ベースキャンプで作業をする。
↓右・完成した100枚の天井板
ベースキャンプのシートの下でホンザネ加工 不足分の天井板100枚が出来上がった。
kiiさんのチェーンソウワークの上達のおかげで、丸太のタイコ挽き(縦挽き)が綺麗な仕上がりになったため、
今回は二番目の作業工程「手押し電気カンナで面を均す」が省かれた。
時間が大幅に短縮されて、なおかつ板挽き作業もスムーズに進み、疲れはしたけれど充実感は大きい。
この週末で、天井板が全部出来上がるとは思わなかった。

次回からはこの板の化粧面に塗料を塗り、そして板張り作業の完成を目指す。
雨が降らないことを祈るのみ...。。

3月10日
またまた先週末が仕事に掛かり、この日は代休で野迫川に行ってきた。
寒暖計は日中も0度から上がらないが、意気盛んなkiiさんには堪えないらしい。
張り残してあった軒天井を張る。 前回、時間切れで張り残してあった軒天井を完成
させる。

寒くて身体が動きにくいにもかかわらず、「根性が
あるなあ。」と呆れている。
軒天井を張り終え、妻壁の板を化粧釘で留め付ける。 軒天井を張り上げたら、休む間もなくロフト北面の
壁板を化粧釘で留め付ける。
南面は打ち付けてあったが、北面は仕上げていな
かったのである。
板作りの準備・丸太の縦挽き(1) 板作りの準備・丸太の縦挽き(2)
再び板作りの作業が始まった。まずは丸太の縦挽きから...。
天井は片面を張り終えたが、もう片面を張り上げるためには100枚ほど不足しているのである。
(所用枚数は170枚)
チェーンソウでの縦挽きもずいぶん手馴れて、スピードも綺麗さもなかなかのもの。
チェーンソウワークの上達ぶりに、セカンドログはさぞいい仕上がりになるのだろうと楽しみである。
「道具は慣れた頃が危ないんだよね。注意が肝心だね。」と、お互いに戒めあうことも忘れない。
次回から自動カンナが再登場する。


町の家に寝かせてあった1トンほどの粘土を、今年に入ってから少しずつ野迫川に運んでいたが、その移動が
完了した。
ハンドメイドの山暮らしの忙しさは半端ではない。陶芸を楽しむ時が来るのかと少々懐疑的になっている。
ログの片隅には本の移動も始めている。
町の仮住まいは人間の居場所がないほど本に占領されているので、止むを得ずの引越し第一陣である。
雨や霙で外部の作業が出来ない日や夜などは、私はストーブの横で本のリストを作ったり、つい読みふけった
りが多い。
晴れた日には、「分身の術が使える孫悟空になりたい。」と言いながら、ひたすら庭仕事に励んでいる。
  
                                                                                  
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