週末開拓民奮戦記

ハンドカット&セルフビルドのログハウス(73)

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2006年5月(3)
20日(土)はきつい雨だった。
予報では昼前には天気は回復するとのことだったから、11時ごろに青空が見えてくると、「嬉しいなぁ。今日は一日中雨の予報だったから、作業ができないとがっかりしていたよ。」と、仕事に燃えているkiiさんはさっさと養生のシートを捲る。
「信じない方がいいと思うけれどね。なんだか空気に湿り気がかなりあるようよ。」という私の制止を聞きもせず...。
結局激しい降りになり、ロフトに雨漏りがしてくるに及んで、雨中、再び養生シートを貼るという無駄骨。
またまた予報に騙された一日になった。「信じた私が馬鹿だった。」とはkiiさんの反省の弁である。
野迫川は、「近畿の天気予報」が通用しない地域なのだと再確認している。

仕方なく諦めて、二人でスカンポや山蕗を摘む。私はもうかなりイヤになっているが、この季節の作業だから仕方がない。
今回は量も相当多く、前回の三倍ほどの保存食が出来あがった。
スカンポは今回が終わりのようだが、蕗仕事はまだ続く...。
ヨモギがたくさん。 これはヨモギ。ステンの大ざるにてんこ盛り。
茹でて、草餅用に冷凍庫で保存する。
大鍋に二杯分のヨモギは、固く絞っても相当の量になった。
しかしまぁ、ヨモギと山蕗とスカンポで我が家の冷凍庫は大入り満員の大盛況である。
乾燥食品も多種を作るつもりだが、冷凍庫は山暮らしの必需品として欠かせないようだ。
夜はモリアオガエルの鳴き声を聞きながら、またまたバタンキュー。
9時半就寝、5時起床、実に健康的な山の生活であることか...。
屋根作業・垂木を張る。 翌日はすっきりと晴れ上がり、今日はいくらなんでも雨は降らないだろうと、kiiさんは勇んでシートをハネあげる。
作業はずいぶん手馴れてきて、ピッチが上がっているようだ。
残り部分に垂木を入れ(左画像)断熱材を半分まで敷いた。
屋根の左端には養生がしやすいようにと先にコンパネを貼る。(右画像)
次回は残り半分に断熱材を入れ、全体にコンパネを貼る。
谷の部分が切り物になるので、簡単にはいかないだろうが...。
屋根作業・断熱材を入れる。
九州が入梅間近とのニュースに、早くルーフィングまで辿り着きたいとkiiさんの思いは募る。
養生シートの開閉がなくなるだけで作業は格段に進捗するのだが、ここで焦りは禁物だと私はセーブに回っている。

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昼前、京都の海ちゃんが前触れもなく立ち寄り、「顔を見たかったから...。」と15分ほどで嵐のように立ち去る。
海ちゃんはひとりごと
にも書いたが、さっぱりした女性で、飾り気のない気性が好ましい。
kiiさんまで「海ちゃ〜ん」と嬉しげな声を掛けるような人なのだ。でも彼女は多忙で、相変わらずじっとしていない。
一年ぶりの再会は、ついしっかり抱き合ってお互いに背中をトントン。それだけでもう言葉は要らない...。
お役立ちコンテナ材。 昼過ぎには奈良のT君が突然現れ、またまた嵐のように去っていった。
置き土産は例のコンテナ材。
積み上げられたコンテナを見ながら、「バラシが大変だけれど嬉しいね。」と、kiiさんと顔を見合わせる。
彼も滞在時間1時間。
屋根を開いているので気遣ってくれたのだとは思うが、それにしても「慌しい人たち」だった。
屋根仕事の時間を取らせまいとの心遣いには感謝している。

2006年5月(2)
GWの最終日から後は、週末に雨が多い。この週末(20日)も雨だというから、作業が捗らない。
晴れ間を見つけてはkiiさんは屋根仕事である。
破風の取り付け GW後半からログの西面の屋根工事に取り掛かっているが、今回はまだ取り付けていなかった北側の破風を付け終わった。
養生にも時間が取られるので、その時間と空を睨んでの作業になっている。
ルーフィングまで完了すれば、養生の手間が省けるのでずいぶん楽になるのだが...。
LKはもうコンパネが貼ってあるので、ログのこの面の作業さえ済めば一気にルーフィングまでいける。残りの垂木を貼り、断熱材を入れ、コンパネを貼るまでにいったい何日掛かるだろう。
梅雨までになるべく作業を進めておきたい。時間に追い込まれているから、週末の雨は相当に辛いものがある。
もうすこし・・・。永いブルーシート貼りの屋根から、やっとサヨウナラができる...。

山の蕗とスカンポを調理した。 雨の日でも今は忙しい。
小降りのときに収穫してあった山菜は、激しい降りの間にあくを抜き、調理する。
今日の山菜料理は...。
左が山蕗、真ん中が蕗の葉、右がスカンポ。
山菜は手間が掛かる。
あく抜きから調理まで、時間と根気との勝負には負けそうになるが、結局は食い気が勝つ。
花は一気に咲き出しているが、雑草もノビノビと一気に伸びだして、私はイタチゴッコだとボヤキながら、忙しく黙々と手を動かしている。
濡れ鼠になって草を引いている私に、kiiさんは呆れ顔だが、作業人員は一名しかいないのだから仕方がない。
今年、石楠花の下にニリンソウの自生を発見して以来、kiiさんにさえ草引きを手伝って貰えなくなった。
夜は疲れきってすぐに眠くなる。持ち込んだ本や映画にも親しんでいる暇がない。
山菜のシーズンが終われば一息つけるのだが、今年は野草茶にものめりこんでいる。
当分こんな忙しさの中で過ごすことになるだろう。



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