週末開拓民奮戦記

2000/4/24 周辺工事(3)

取水工事】

(1) (2) (3)

(1)流れに、レンガとモルタルでダムを作る
(2)タンクに取り込み、泥などを沈殿させる
(3)タンクが動かないように止める



最後の100mは道路際の擁壁を、高さ5〜6mの位置に伝わせた。
50cmごとにステンレスの針金でくくり付ける。
ぐらつく梯子の上で一日中作業。
小雨の降る中、kiiさんの頑張りに頭が下がった。


ほとばしり出た水に感無量。

左の蛇口は野迫川倶楽部の湧水を引いている。
飲料水はこちらを使っている。
今回引いてきた水もおいしいけれど、野迫川倶楽部の湧水で呑む水割りのおいしさは絶品だと思っている。



     

今までの工事の中で、一番堪えたのは取水工事だったのでは、と思うほどきつい仕事だった。
(ひょっとしたら今までのしんどさを、忘れてしまっただけなのかもしれないが・・・。)

高度差のある谷をさかのぼり、藪をかき分け、朽ちた丸太をくぐり、700mほどを引いてきた。
山仕事の人たちがスパイク付きの地下足袋を履くので、通路にあたるところは露出を避けほとんどを埋めたが、木の根や石ころの岨道を掘るのはかなりの労力を要した。
疲れ切って小休止しながらどちらともなく言葉にする。
「何を好き好んで、私たちこんなことをしてるんだろうね。もっと楽な生き方ってあったんだろうに・・・。


やっとパイプを通して、サア通水。
取水口のタンクに水が溜まり、私たちは野迫川倶楽部まで一目散に走る。
パイプの先端にたどり着いたら、水の気配が無い。
私はガックリ。kiiさんは真っ青。
パイプに耳を当てることしばし・・。「ブスッツ。ビュルルル。ゴワーン。」かすかな音が・・・。
その音がだんだん大きくなってきて、ほとばしり出た水に、二人とも顔をクシャクシャにして「ヤッタ!ヤッタ!バンザイ!」と叫ぶ。

「工事は完璧だと確信があったのに、一瞬頭が白くなった。」とはkiiさんの弁。
これで中水道は確保できた。
飲み水は野迫川倶楽部の湧水を利用しているが、量が限られていたのでずっと不安であった。
いずれ井戸は掘らなければならないけれど、とりあえずは一安心である。


すっきりと晴れた日曜日。
ログに「復帰宣言」したkiiさんの声が弾んでいた・・・。

       
   

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