野迫川倶楽部開拓史1997年2月からをかけ足で・・・。

1997年2月初めてこの土地とであった時の状態
1997年2月
1997年2月この土地と初めて出会ったとき、今を想像することなどできなかった。
kiiさんの説得がどれほど続いたか・・・。
600本ほどの杉をどうやって伐るの?根はどうするの?いったい何年かかるの?水はどうするの?私たちは素人なのヨ・・・。
怪我でもしたらどうするの?
kiiさんの考えは違った。日受けで一日中明るく、前面道路が広く、北側は山に遮られ理想的な土地だ。きっとよくなる・・・。
自然の中で暮らすことをずっと夢見ていた。
永住するための土地なのだから理屈では判っているけれど、私はこれほど手のかかる土地など欲しくはなかった。
過去形です。

この土地がこれほどいとおしく思える日が来るとは・・・。
1997年7月の開拓地風景1997年7月    何の知識もない私たちがチェーンソーとロープを手に始めた開拓は遅々として進まず・・・。
セオリーどおりに伐っても、杉に個性があって思う方向に倒れないものもありヒヤッとしたことも何度か。
高さ20mの杉が県道を塞いでしまった時は、どれほど慌てたことだろう。
幸いなことに、必死で処理する一時間の間に車が一台も通らなかった。
その後だんだん知恵がついてきて、手動のウインチとフックを使いだしてから仕事が大分楽になり、ほぼ安全に伐れるようになった。

1997年9月の開拓地風景
1997年9月
最初は4mほどに寸法切りした杉を二人で肩に担いで運んだ。
生木の重さは半端ではない。

この時期の私たちは、夢にあふれているはずなのに、いつも疲れた顔をしていたらしい。
やがてコロを使って運ぶことを思い出し、少しずつ賢くなっていく。

枝の一本一本が太くて大きい。町で植木として庭先にあるような大きさなのでその処理にかかる時間は途方もない。

また、根っこの燃えにくさには本当にてこずっている。

ふた冬せっせと根や枝を燃やしているけれど、先はまったく見えない。

ご老体のミニユンボは唯一の重機。
清水の舞台から・・・・で思い切って購入。
7年ほど使用という触れ込みが、その倍は年をとっているという代物。
よく故障して「金食い虫の卜伝」などと呼ばれている。
パイプが破裂して何度オイルが抜けたか・・・。
根を掘り起こすのにオーバーワークを強いられていたのだろう。
卜伝君がいなかったらこの開拓は不可能だった。
(私たちの愛読書であるデビット&ミッキ・コルファックスの「楽園のつらい日々」のようにはいかない。根を起こさずに周囲を堀り、燃料をかけて燃やせるほどのスペースは無いし、ひんしゅくも買うでしょうから・・・。)
今は丸太を運ぶ以外は日向ぼっこをしている。
ログハウス造りが一段落後、荒仕事に再登場するまで元気でいてほしい。
                                                               
根を掘り起こしている伝君  (1997年7月)
根を掘り起こしている卜伝君
手が回らず積み上げられたままの、杉の丸太の山 白樺林の横から下は現在も相変わらずこんな様子。
手をつける時間がなく放置されている。
薪にするしか方法が無いそうで(針葉樹の薪はあまりよくないそうですが)、この冬の私の大仕事。

こんな杉の山がまだあと二つ。
チェーンソーを手に玉切りしているkeiさんの姿が延々と見られることでしょう。
予約してある樹木が2000年の春に届く。
姫しゃら・夏椿・タムシバ・エゴの木・錦木他。
その植樹場所がここ。
雪が積もったといって熱燗ばかり呑んでいられそうにない、非常に大変な(つらーい)冬になりそうです。

1999年9月にやはり手作りで1.5坪の小屋が出来た。この小屋の0.5坪はトイレ。
1坪はログが出来たとき浴室・シャワールームになる予定だけれど今は簡易宿泊所。
この小屋が出来るまで野迫川倶楽部での宿泊はかなり厳しかった。
トイレも無ければ泊まる所も無い二年半だった。(車で二分ほどの所にどういう訳か立派な公園があり、そこのトイレを使わせてもらっていた。)
−10度を超える厳寒期に、キャンプをしたり車で眠ったりしている物好きはあまりいないのではと思う。私たちは自他共に認める変人・・・?
この冬は厳しい寒さの中で寝袋生活をしなくてもよいのだと本当に嬉しい。
ただ、ベースキャンプとそこにある流し台は露天だから、ログの完成まではまだ少しばかりつらい冬である。
来年の冬はログで過ごしたいもの・・・。
いつかこんなことも懐かしい思い出になることだろう。

今は簡易宿泊所
浴室及びトイレの小屋
1998年9月の開拓地風景1998年9月 土を作りながら花や木を植えるのだが思うようには進まず、まだ赤土の方が多い。
生ごみを発酵させて良い肥料になったと喜んで埋めたら、何者かが上手に真ん丸い穴をあけてそっくり片付けてくれることもしばしば。

ハーブ・宿根草・落葉の花木が私の庭のメインです。
1999年8月の開拓地風景
1999年8月
この土地の気候に馴染ませるために、そして増やすために植え始めた支離滅裂の私の庭。
植えられた花や木がそれぞれの表情を見せ始める。
私はほんの少し手を貸すだけ・・・。

ここの気候は夏は涼しくてエアコンも扇風機もいらないが、冬の訪れは早くて厳しい。
一日の温度差もかなりきつい。

そのせいか花の色は鮮やかで澄んでいるような気がする。
2000年の春この庭がどんな変化を見せてくれるでしょうか。
奥のほうにブルーシートが見える場所がベースキャンプ。何年後にか、終の棲家を建てる予定の場所。もちろん自分たちの手で・・・。
ベースキャンプの左奥に見えるのがログを建てるために作った作業小屋です。

のマークの写真はほぼ同じ場所からのものです。
敷地内道路の入り口部分から見た野迫川倶楽部の簡単な開拓の歩みです。


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風 光る庭