つれづれなるままに

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2004年3月
 
川越菓子屋横丁
         
3/8 川越菓子屋横丁(☆の画像は大きくなります。)
やっと体調が戻ってきて、今頃 年が変ってからの二か月分の画像の整理をしている。
無気力な二ヶ月を過ごしてしまったが、こんなに調子が狂ったのは初めてだった。
決して、たかが風邪と侮った訳ではないのだが...。

                 
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年が明けて家族が全員顔を揃えた埼玉での一日のこと、天気はいいし風邪も小康状態だったので出かけようということになった。
kiiさんはその日の夜行バスで帰阪することになっていたから、あまり遠出はできない。
彼は煉瓦のホフマン窯を訪ねたかったらしいが、あいにく当日は煉瓦館は休館になっていた。
娘夫婦が近場で何ヶ所かを挙げてくれた中から、私たちが選択したのは川越。
川越といえば「芋」のイメージしか浮かばなかったが、小江戸と呼ばれて古い家並みも保存されており、駄菓子屋が並ぶ菓子屋横丁があるそうで、駄菓子なんて何と懐かしい言葉だろうとワクワクさせられる。

薄暗い店の中におばちゃんがつくねんと座っていて、ガラスのビンの中にいろいろなものが入っていた駄菓子屋は、今でも鮮明に思い浮かべられるほど、子ども心に強烈なイメージを植え付けている。
物の少なかった幼い時代、一部の人を除いては貧しくてお腹を空かせていたあの時代に、駄菓子屋は魔法使いのお菓子の家のように心を捉えて離さないものだった。
「当てものもあったよね。」

「「写し絵」や「紙の着せ替え人形」や「チューブのチョコレート」もあったっけ?」
「うちなんか貧乏だったから、特別な時にだけ買って貰える変り玉やコンペイトウは、勿体無くて食べられず、いつまでも大事に仕舞っておいたものよ。」
「時代を考えると心が荒んでいたし生活も貧しかった筈だけれど、この物の溢れる時代に、より荒廃しているのは何故だろう...。今ほど人の繋がりも希薄じゃなかったよね。」
私たちは幼い頃の思い出話に興じる。
娘の住いからは小一時間圏内なので、そうこうしているうちに川越へ。
大沢家住宅(国指定重要文化財) 蔵造りの町並み
大沢家住宅(国指定重要文化財)
寛政4年(1792年)建築☆
蔵造りの町並み☆
この一番街通りは蔵造りの店舗が続くのだが、これは類焼を防ぐための建築様式なのだとか。
保存には神経を使われていることだろうが、昔の建築が数多く現存していることが感慨深い。
蔵造りのこの町並みを少し入ると、待ち兼ねた菓子屋横丁である。
入口は古ぼけた表示で見えにくく、少しウロウロさせられた。
菓子屋横丁の入口 ←菓子屋横丁入口 横丁の光景

菓子屋横丁☆
菓子屋横丁は20店舗ほどが軒を連ねている。
「ベーゴマがある!」「ロウセキまで売っているよ。」
「大きな麩菓子だねぇ。」「昔もあったよね、こんなお菓子。」
「懐かしくない?この飴。切っても切っても金太郎...。」
「ほら、せんべいに水飴塗って挟んで売ってたでしょ。覚えていない?」
芋飴や切干し芋が置いてあるのがいかにも川越らしい。
あれもこれもと覗いていたら、あっという間に時間が経っていて吃驚する。
それほど夢中になって遊んでいたらしい。
昔はよくこんなの食べていたなあと思えるようなものもいくつかあり、それでもあの頃はそんなものでさえ滅多に口に入らなかったのだった。
老夫婦(?)は昔に今を重ねながら、若い家族は面白さが先に立ってそぞろ歩きする。
田中屋さんの店頭
駄菓子屋さん店頭
「田中屋」☆
田中屋さんの店内

「田中屋」店内☆

田中屋店内には昔の菓子造り道具も多数展示されており、見学しながらみたらし団子を頬張る。
みたらし団子はあっさりの醤油味。ふっと、岐阜高山のみたらしを思い出して懐かしさに浸る。
こうばしいしょうゆの焼けた匂いは鼻腔をくすぐり、別腹でついつい手が出てしまう。
この菓子屋横丁のハッカ飴や駄菓子、焼き団子のかおりは「かおり風景百選」に選ばれている。

せんべいの実演販売 ←「雷神堂」はぬれせんべいを実演販売☆

せんべいを焼き醤油に漬け、さっと炙って出来上がり。
好みで七味をご自由に...。
私とkiiさんは七味がけ。
生活している街中ではちょっと人目をはばかるが、大きな煎餅を食べながら歩けるのも、ここでこそ。

店内はいろいろな煎餅がいっぱい。
あつあつたいやき、美味しいよ!! ←たいやきの「かわしま屋」

ここは川越、お芋の産地。
たいやきの餡はいろいろあったが、芋餡も置いてあり、よく売れていた。
我が家族はそれぞれ芋餡、粒餡を買い求め、少しずつ交換。
甘さもほどほどで、尻尾まで餡が入り、美味しいたいやきだった。

みたらし団子を頬張るゆうちゃん
みたらし団子
ぬれせんべいを頬張るゆうちゃん

ぬれせんべい
みたらし団子、ぬれせんべい、たいやきを食べてお腹がいっぱいになり、散歩のつもりで星野山無量寿寺喜多院まで歩いたのだが、これはちと遠すぎて帰路は全員お疲れモード。
川越には小江戸めぐりコース、七福神めぐりコースなどがあり、時間が許せば巡るのも楽しいので
は...。
時の鐘 ←時の鐘☆

400年ほど前から時を告げてきたもので、これは4代目とか。
今も一日4回時を知らせているそうだが、「残したい日本の音風景百選」に選ばれている。

結局、埼玉に居た間に出かけられたのはこの一日限りで、楽しみにしていた絵本館巡りも次回に持ち越されてしまった。
「いわむらかずお美術館」「ジブリ美術館」
体調を整えて、いつかきっとゆうちゃんと一緒に行きたいと思っている。

         

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