つれづれなるままに

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2001年5月
     
木立の中のレストラン目覚ましはいらない!!野菜の話2・赤長とうがらし哀しいね・・・。
   
5/28  木立の中のレストラン  
 
数日前、親しいKさんご夫婦から連絡があった。
「まだ全快ではないけれど、少し落ち着いてきたようだからkiiさんの半快祝いをしたいの。
連れて行きたいところがあるのだけれど・・・。」

日曜日の夕方案内してくださったのは、野迫川倶楽部から車で15分ほどのところにある木立
の中のログハウスのレストラン。
ログハウスは贅を凝らした作りで、野迫川倶楽部の荒削りで素朴なそれとは趣がまったく異な
る・・・。
予約のあった日だけ店を開ける。
料理は洋風で、自分たちで作った無農薬の野菜を使う。
静かなログの中に綾戸智絵の歌が流れ、薪ストーブの温もりが心地よい。
野迫川倶楽部より気温は少しだけ高いはずだが、火があっても不思議ではないほど朝晩はま
だ冷え込む。大阪では考えられないことだ。
入口に「小さな木」の看板を見てお尋ねする。やはりフォレスト・カーターの「リトル・トリー」か
らこの名前をつけられたとか・・・。

穏やかな雰囲気の中で、親しい友とこんな時間を過ごせることが嬉しい。
「明日何があるかわからない人生。必死になって生きるのは止めました。今日を楽しく生きよ
うよ。」
ここのところ体調を崩されていたK夫人と話している、kiiさんの言葉がズシリと響く。

「走りすぎていたのかもしれないね・・・。」
温かさの余韻を楽しみながらの帰路、ふっとそんなことを考えていた。

完治することは望めないけれど、kiiさんの復帰も間近い!!


小さな木
和歌山県伊都郡高野町東富貴
TEL 0736-53-2557
    0736-53-2391(夜間)
*****要予約*****

 
5/15  目覚ましはいらない!! 

先の野迫川倶楽部の宿泊では午前5時に目覚めた。
「まだ明けきっていないのに世間はいやに賑やかだな。」そう思いながら意識は覚醒していく。
「こんなに早くに何だろう・・・。エッ、これは鳥たち??」
ウグイス、ヤマガラ、ひときわ大きな澄んだ声はオオルリでそれも複数の様子、他にわからな
い鳴き声が何種類か・・・。
鳥の声を聞きながら生活することを夢見ていたけれど、これは大変なことかもしれない。

杉を伐採して本格的に雑木を植え出して二年目。
鳥の声が多くなり姿も目にするようになってきた。
でも、これほどの鳥の声は初めて聞いた。賑やかを通り越してやかましいほどである。
木々の成長と共に訪れる鳥の数が急速に増えている。
鳥の声図鑑を何とか手に入れなければならないと思っている。

野迫川倶楽部を覗いてくださった吉野さんと、穏やかな昼下がりのお茶を楽しんでいたひと時。
「ヤマガラが巣を掛ける場所を探しているようですよ。」と夏椿の木を指差す。
野迫川倶楽部もやっと巣づくりの候補地にリストアップされてきたのかと思うと、嬉しくて仕方
がない。
「鳥たちの間で知名度が上がって、たくさん来てくれたらいいね。」と言う私に、「そうなると
ブルーベリーの危機も近いね。」とkiiさんが笑う。

噂では向かいに見える山のいただきにイヌワシが舞うという。
ぜひこの目で見てみたいものである。


5/11  野菜の話・2赤長とうがらし

「今日のお昼はなんにしようか・・・?」
「あんまり空いていないし、ありあわせでいいよ。」とkiiさん。
昨夜炊いた玄米ご飯が少々ある。チャーハンにしよう!!
「具は?」と冷蔵庫を探す。
和歌山のTONTONのこだわりのアグリソーセージ、昨日打ち合わせで大阪市内へ出た帰りに
目に付いて購入してきた高知産の赤長とうがらしと、根出しをして野迫川に植えるために
カップに挿してあったクレソン。
「赤長とうがらしなんかチャーハンに入れないでよ。」と懇願するkiiさんを無視して、「辛くても
いいじゃないの。スパゲティにだって唐辛子入りがあるんだから・・・。」と私。
赤長とうがらしをザクザクっと刻んで、どのくらい辛いのかなと口に放り込んで吃驚する。
何だ、これは・・・。おいしい!!甘い!!
炒り卵とソーセージ、玉ねぎ、赤長とうがらし、仕上げにクレソンを散らした玄米チャーハンは、
とびっきりのおいしさで「多いね。食べられないね。」と言いながら全部二人の胃袋に収まって
しまった。

肉厚でジューシーな赤長とうがらしは、赤や黄色の流行のピーマンに決して引けを取らない。
それどころか数段勝る旨味がある。サラダに使ってもきっとおいしいに違いない。
とうがらしと聞けば辛さを連想するけれど、それは考え違いというものだった。
長さ15センチもある赤長とうがらしのルーツは一体何だろう。外来か国産か・・・。
寒い所での栽培は如何に・・・。種は手に入るのか・・・。

すっかり虜になってしまった私である。

 
5/01  哀しいね・・・。

野迫川倶楽部に行けた日は、まだログの作業に手を付けられないkiiさんを焦らせたくはない
ので、1時間ほどゆっくり草木の様子を眺めて過ごすのが恒例になっている。

この日も二人で散策しながら山の春を楽しんでいたのだが、道路側の柵の中の土手を眺めな
がら、妙にアンテナにひっかかるものがある。
「う〜〜ん、何か変!!」
土手には水仙が沢山植えてあって、道行く人が楽しんでくださっている。
スタンダードな日本水仙を植えたつもりが、移動の時にどうなってしまったのか、咲いたのは
ラッパ水仙が6〜7種。結構豪華で目立つのだが、せっかく気分よく咲いているものを再移植
するのも可哀想でそのままにしてあった。
ふと見やると、何ヶ所かの根元が掘られている。

「これほどたくさんの花を植えていて、どうしてわかるのかなあ・・・。」kiiさんが不思議がる。
「そりゃあ、愛情が違うもの・・・。」
庭を作り出して四年目。二年目にチューリップを盗られて以来、こんな不心得者はいなかった
のだけれど・・・。

花が咲くたびに盗んだ記憶が蘇って、心穏やかではいれないだろうと思うけれど、案外平気な
ものなのかもしれない・・・。

怒りよりもシーンとした哀しさが私の心を占めている。






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