つれづれなるままに

1999年|2000年1月3月4月5月6月7月8月9月10月11月12月

2 月

【庭仕事の愉しみ】【知的好奇心を満足させるツアー】【くある出来事

2/21 庭仕事の愉しみ
 庭を触っている時と、花のカタログを眺めている時と、書店巡りをしている時の私は何とも幸せそうだとはkiiさんの弁。
 
 この時期は凍てついた土を触ることも出来ず、ただ見回って花たちと話をするだけ。
 
 初めて庭らしきものを作り出したとき、沢山の花の名前を覚えきれず、また植えてある上に植えるというドジも結構あり、名札をいたるところに差し込んだのだが、冬場になると野迫川倶楽部に行くたびに悪戯されていて、不愉快な思いをしていた。からすか山鳩か小動物か・・・。
 
ある朝、確かに先週深く埋めなおした筈なのに、再び放り出されているのを発見して、ハッと気付いたのである。
犯人は霜柱だったのだ。きつい時は10cmはあろうかという霜柱。プラスチックの名札ごときが抵抗できるわけがない。
追いかけられていた烏や山鳩たちにとっては、さぞ迷惑なことだったろう。
 
 何もすることはないようだか、この時期の園芸家(?)の頭の中はパンクしそうなほど、思考力の限界寸前である。
補充しなければならない道具類のチェックから始まって、今年の花の植付けのプラン、あの花は元気だろうか、あの花は今年こそ咲いてくれるかな、という想いに至るまで尽きることがない。
眠る前にでも考え出そうものなら、その夜はもう羊のお世話になることさえ不可能になる。
朝まで頭の中で庭仕事を続け、夜が明けるとグッタリということになりかねない。
 
 野迫川では、宿根草などを秋に植え付けるのは無理だということに、二年も経ってからやっと気付く。根が張るまでに寒さが来て、小動物の餌食になりやすいのである。簡単に堀り返せるから・・・。
春が適期だと悟ったものの、今年はあまり植えることが出来ない。
今まではただ植え込んできただけだったけれど、今年から来年にかけて、庭の部分は大幅に手を入れようと考えているので、それが完了するまではおあずけなのである。
 
 「私は庭は手伝えませんよ。ログで忙しいのだから・・・。ただでさえ遅れているのに。」というkiiさんに内心ドキッ!。
いかに言葉巧みに「庭仕事の愉しみ」を教えて誘い込もうかと、密かに策を練っている。

2/18 知的好奇心を満足させるツア
 仕事が詰まっていて街で暮らしている時間が多くなると、どうしてかストレスがたまりやすい。
以前は週末に山へ行けるということで、街の暮らしにも耐えられたけれど、最近はその一週間が辛抱できなくなる。

まだ少しの間は、「二住生活」を余儀なくされているのに、困ったことだなと思う。
 
 ストレスがたまって来ると私たちは、どちらともなく「知的好奇心を満足させるツアーに出掛けよう。」ということになる。
知的(痴的ではない!)好奇心を満足させるツアーとは書店巡りのことである。

活字人間の私たちにとって、街での一番の楽しみかもしれない。
旭屋書店から始まって、結構いいものを置いている古書店まで、何時間遊んでいても飽きないのだから我ながら呆れる。

図書券をいただくことが一番嬉しくて、宝石も毛皮も新しい洋服も私には興味がない。何と安上がりではないか。
でも、それで足の踏み場がないほど本に占領されることになる。

 
 バレンタインのチョコをもらえなかったと拗ねていたkiiさんに『気分はおすわりの日』いせひでこ著・理論社刊をプレゼントする。
kiiさんの夢の一つに「ハスキーを何頭か飼ってソリ遊びをしたい。」というのがあり、この本の主人公『ハスキーのグレイ』とは気が合うのではないかと思ったのである。
 
 * 『アガサ・クリスティ デザインへの誘い』 安永一典著・近代文藝社刊
 * 『アルマジロ私想録』 玉村豊男著・新潮社刊
 * 『森の365日 宮崎学のフクロウ谷日記』 宮崎学著・理論社刊
 * 『漢詩歳時記』 渡部英喜著・新潮選書
 
 いつも思うことだが、今回もkiiさんが言うように「支離滅裂な選び方」である。

2/13 よくある出来事
 野迫川村にも町からいろいろな人が入ってきているそうで、田舎家を購入して週末に過ごしている人や、別荘ライフを楽しんでいる人のニュースを、時々聞くようになってきた。
私たちは「将来定住派」なので、考え方も取り組み方もまるっきり異なるけれど、自然の豊かなところで時間を過ごしたいという思いは共通する。
そんな人たちの中にも、ハンドメイド派が少なからず存在することに、心強いものを感じる。
 
 今日は初めてのお客様があった。
野迫川村の南部で山荘ライフを楽しんでおられるNさんとそのお友達。
近在の別荘地のご夫婦と遅い昼食を始めたところだったので、「はじめまして」の小宴会になる。
お茶の時間はティパーティに、食事の時は期せずして野外パーティというパターンは、よくある出来事。
こういうときはまとまりが早いのがアウトドア型人間の良いところでもあり・・・。
 
 今日もkiiさんの作業中止宣言が出てしまった。
 
 山の端に日の沈むのが少し遅くなってきた。

このぺーじのTOPへ ひとりごとの目次へ keiさんのひとりごとへ