つれづれなるままに

1999年|2000年1月2月3月4月5月6月7月8月10月11月12月

9 月

【嬉しい悲鳴】 【「ノー」と言える私になりたい。】 【ズボラ、横着、いい加減・・・。】 【収穫の喜び・・パート2】
  
9/25 嬉しい悲鳴
 
年配の知り合いの方から、嬉しい申し出があった。
「庭を整理するので、よかったら花を貰ってほしいの。最近、手入れをするのがシンドクなっ
て・・・。」
その方の植物の好みは私とよく似ている。
「取りあえずはここから整理するワ。」とのことで、いただいたその量がすごい。
シランが40球、スズランが80芽、アヤメが145株・・・。
「エッ、こんなに?」
「あなたの所はいくらでも植えられるでしょう?大事にしてくれる人にあげたいの。」
購入してあった何種類かのハーブも合わせて、一日で植え込める量ではない。
クコのトゲを刺して、腫れ上がっている左人差し指をかばいながら、黙々と花を植え込む。
お昼をする時間も惜しいほどに、ただひたすら、この花たちが咲き乱れる日を思い描きな
がら・・・。
 
「終った・・・。」最後の株を植え付け、伸びない腰をさすりながらふと見上げると、暮れなず
む空に一番星。
「明日あたり、足腰が痛いだろうな・・・。」
そう呟きながらも、目いっぱい作業をした後の清々しい満足感が溢れる。
 
たくさんのジャーマンアイリスや寒あやめ、アガパンサスまでは手が回らず、掘り上げるの
はまた後日ということになっている。
こんな嬉しい悲鳴をあげさせていただけるなんて、私は何と幸せ者だろう。
  

9/23 「ノー」と言える私になりたい・・・
 
野迫川倶楽部の接道の向こうには小さな川がある。
その土手には、秋の風物詩であるススキが、もうすぐ白い穂を見せてくれそうで楽しみにし
ていた。草刈の際も、そこだけは残すようにして秋を待っていた。
 
紺色の軽の箱バンが停車して、なかなか発車しないので見てみると、男の二人連れが慣れ
た手つきでススキを刈り取っている。
売り物にするのだろうか、大方を刈り尽くし・・・。
楽しむために少しばかりを切るのなら怒りはしないのだが、「あんまりじゃないか。それは
ないでしょう・・・。」と絶句してしまった。
 
土手の所有権はないから、私は何も言えなかった。言えなかった自分が腹立たしかった。
たかがススキと言うなかれ、大切に思ってきたのだ。
町の人のそんな無遠慮な厚かましさを哀しく思うのは、私も山の人間になってきた証しなの
かもしれない。
 
春の山菜のシーズンにも傍若無人な光景を多々見てきたけれど、秋にまたこんな光景を
目の当りにするとは思いもよらなかった。
 
「ノー」と言える私になりたい・・・。
 

9/15 ズボラ、横着、いい加減・・・。
 
野迫川倶楽部の土地を手に入れてから、街はますます仮住まいの感が強く、それに忙しさ
が加わるともう完全に主婦失格!!
今週から過密スケジュールになって、まるで男二人の所帯のようである。
「ハハ・・・。マッいいか。埃では死なない。」と自嘲の笑い。
自慢できることでないということは、重々自覚している。
以前勤めていた時は、よき母でありよき主婦でありたいと、シンドイ部分がかなりあったもの
だが、そのどれもが失格して、なるようにしかならないと悟ったところがある。
(妻の部分はとうの昔に欠落している。娘が自立して、今は母の部分もかなり放免された。)

我が家はkiiさんの方が細やかな心遣いに溢れている。
私はそれにどっかりとあぐらをかいている。
ズボラ、横着、いい加減。よく言えば自然流・・・。

もう早、息切れしそうな私を見て、kiiさんが仕事帰りの車の中でひと言。
「本屋さんを回ってあげようか・・・。」「遅くなると帰ってから大変だもの・・・。」「いいさ・・・。」

言い替えれば、操縦法を心得ているということかもしれない。
たまたま行きつけの古書店の近くを走っていた。

一時間ほど本の中を歩いて、すっきり気分の単純な私である。

   『おじいちゃんは荷車にのって』・・・グードルン・パウゼバンク著
   『冬の入江』・・・マッツ・ヴォール著
   『人 イヌにあう』・・・コンラート・ローレンツ著
   『英国ガーデニング物語』・・・チャールズ・エリオット著
   『ホピ 精霊たちの台地』・・・青木やよひ著
   『ペンギンはなぜ飛ぶことをやめたのか』・・・田代和治
   『借家と持ち家の文学史』・・・西川祐子著
   『やさいの花』・・・中村和三著
   『木のいのち木のこころ(天)』・・・西岡常一著
   『木のいのち木のこころ(地)』・・・小川三夫著
   『希望の国のエクソダス』村上龍著
   『ギョーザの本』『きのこ料理の本』
   翻訳もの推理サスペンス・・・13冊

村上龍の本はあまり読んだことがなかったけれど、gotoさんの読後感を拝見して読んでみ
たくなった。
チャールズ・エリオットの『英国ガーデニング物語』は、以前に図書館で購入して貰って読ん
だのだが、やっと手に入れることができた。
最近は特殊な本や、どうしても今読みたい本以外は古書店を利用している。
新古書といわれる類の本は、かなり手ごろでいい状態の本ばかりである。
読みたい本や好きな本を綺麗な状態で廉価で手に入れる、それも楽しみの一つになった。
もっとも、これは本が増え続ける悪しき原因にもなっている。

kiiさんによると、選んだ本の支離滅裂度で、私のその時の心理状態が判るのだそうだ。
彼は「相変わらずだね。」と、のたもうた。
kiiさんの観察によると、私は忙しい時ほど本を買い、忙しい時ほど本を読み、それも忙しい
時ほどサスペンス系を読んでいるのだとか・・・。

これでしばしのストレス解消ができるだろうか・・・。
  

9/09 収穫の喜び・・・パート2
Kiiさんが大切に育てているブルーベリーがやっと
実り出した。
昨年はほんの僅か、お味見程度に実をつけただけ
だったので、たわわに実った(と言っても大きい木は
まだ一本しかないが・・・。)ブルーベリーにワクワクし
ている様子だ。この時を三年待ったのだから・・・。
フレッシュなベリー類は、自分で育てる以外にはなか
なか手に入らない。
甘酸っぱいその味に、喜びがこみ上げる。
今回の収穫は写真を写した後、関東に住む娘の元
に宅急便で送られた。

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